コンクリートマスターは、弊社お客様へのアシスタントとして適切なアドバイスができる技術者となることが目標です。
平成28年1月6日(水)グレースケミカルズ株式会社 厚木工場技術にて、コンクリートマスターをめざした技術研修を実施しました。
第1回(トライアル)は、
1.粗悪な骨材を用いて適正な配合を作成する。骨材特性値、目視等から想定配合を作成し、その試験練りの結果から配合修正を行い、実体験をもとにした対応力のレベルアップに挑戦しました。

試験練りの様子
2.環境に配慮したコンクリート造り 〜スラッジ水の有効利用に挑戦〜グレースケミカルズ社の優れた技術に感心!!
試験練りは、
a. スラッジ水を使用しないベースコンクリーとの性状確認
b. ベースコンクリートの練混ぜ水にスラッジ水を使用して性状確認。
c. ベースコンクリートの練混ぜ水にスラッジ水+リカバーを使用して性状確認。
を実施しました。
その内容、試験練りの中でb、cのスラッジ水を用いた生コンクリートがどのようなに変化するのかを紹介したいと思います。
練混ぜ水にスラッジ水を用いる事は以前より検討されていますが、次回のJIS改正では安定化処理されたスラッジ水であれば固形分量3%以上の使用が検討されているそうです。そこで今回はスラッジ濃度:15%、セメントに対する固形分量:6%のスラッジ水を2つ用意し、リカバー処理をしていない(通常のスラッジ)とリカバーをセメント固形分量に対して1.5%添加、処理したリカバースラッジとしました。(前日にそれぞれのスラッジを作成準備)

準備されたリカバースラッジ(終夜撹拌処理)

a. ベース配合は24-18-20Nの配合とした。(写真参照)
試験結果はスランプ18.0p・空気量5.3%
ベースコンクリート
b. スラッジコンクリート(写真参照)
試験結果 スランプ11.0p・空気量4.0%
スラッジコンクリート
c. リカバースラッジコンクリート(写真参照)
試験結果 スランプ20.0p・空気量5.3%
リカバースラッジコンクリート
スラッジ水を用いると同一スランプを得るために単位水量が大幅に増えます。また、空気量も減少します。固形分を既知で比較するとこの明確な差がおわかりいただけたでしょうか。
技術課若手一同、想像以上の結果には衝撃を受けました。
スラッジ水を用いるとスランプや空気量の低下が顕著に現れること。また、リカバーを使用して安定化したスラッジ水であればベースコンクリートよりも性状が良くまた、スランプも十分に出ることを体感し、改めてリカバーの効果の素晴らしさを確認しました。
この結果に興味を持たれた方は、お気軽に弊社の担当営業マンにお声がけください。ペットボトルにスラッジ水を入れるところの簡易実験からしてみましょう。驚くこと間違いありません!!
新東産業葛Z術部 田辺 将人