2017年09月22日

インフラメンテナンス国民会議「社会インフラ健康診断」セミナー報告

平成28年11月28日に設立した“インフラメンテナンス国民会議”。
設立の背景には、急速にインフラ老朽化が進む中で、このインフラのメンテナンスを効率的、効果的に行うことが喫緊の課題であり、豊かな国民生活を送る上で国民一人一人にとっても重要なことから、インフラメンテナンスに社会全体で取り組むパラダイムの転換 ”産官学民が連携するプラットホーム” が必要であると立ち上げられた。
そして、インフラを良好な状態で持続的に活用するために、産官学民が一丸となってメンテナンスに取り組む社会の実現に向けて、インフラメンテナスの理念・課題の解決及びイノベーションの推進を図り、活力ある社会の維持に寄与することを目的として活動している。

「社会インフラ健康診断」は、土木学会が推進している「社会インフラ健康診断書」を基に社会インフラの現状、維持管理・更新の重要性や課題を認識し、国民会議が能動的な活動に繋げるべくセミナーとして平成29年8月25日(金)に開催された。
講師に公益財団法人土木学会 専務理事 塚田幸宏氏を迎え、民間企業・団体、実行委員会、国土交通省からの50名が参加した。
社会インフラ健康診断は、2012年の12月に発生した「笹子トンネル天井板落下事故」を機に、2013年7月社会インフラ維持管理・更新の重点課題への取組みが始まった。

重点課題1:社会インフラ維持管理・更新の体系化
重点管理2:人材確保・育成
重点管理3:制度の構築・組織支援
重点管理4:入札・契約制度の改善
重点管理5:国民の理解・協力を求める活動  → 健康診断書
国民にインフラの現状を知らせることが目的としている。

アメリカ土木学会(ASCE)において、この様な活動がすでに行われ、1988年に連邦政府が健康診断書を作成、1998年から4年毎に公表している。内容は、評価項目として@容量、A状態、B予算、C将来需要、D維持管理、E安全・安心、F災害からの回復力、G新技術を基にA・B・C・D・Fの五段階評価で示している。(C:普通、D:補修、立替等が必要)

2017年度版が3月に公表され、インフラに必要な投資額は今後10年間で約500兆円と指摘している。
主なインフラの評価と特長、課題・問題点(米国例)PDF
ASCEの手法を参考に日本版インフラ健康診断書(試行版)を作成するに至った。
2016年度は、道路部門(橋梁、トンネル、路面(舗装))。
2017年度は、河川部門(堤防、河川構造物、ダム本体)、下水道部門(管路)、道路部門(橋梁、トンネル)の評価を実施した。その結果を全体概要版と各部門の健康診断書(試行版)を作成・公表となった。
*土木学会サイト:http://committees.jsce.or.jp/reportcard/system/files/shakai.pdf

*各部門の診断結果(セミナー資料抜粋PDF)
見えてきた維持管理・更新の課題と解決策!
社会インフラを長寿命化し、更新等で新たな機能を追加することは、次世代も含めた費用負担を軽減し、社会活動や経済の活性化に繋がる。以下の3項目が必須
・維持管理を行う体制と適切な点検・診断・対策の実施
・有効・効率的な維持管理技術の開発
・予算的措置

今後の活動予定として、

@健康診断は社会インフラ全般を対象に行い、2018年度以降には港湾をはじめとした様々なインフラ健康診断結果を順次公表する。
A2021年度には社会インフラ全体を取り纏めた「インフラ健康診断書」を公表する。
Bインフラ老朽化の評価指標の基準化や技術課発を進める。(アメリカ土木学会(ASCE)等と議論・共有を図る)

以上が、土木学会の「インフラ健康診断」の概要及び経緯である。
国民会議としても積極的に「健康診断の共有」を図り、活動に役立てていきたいと結んだ。

終わりに土木学会サイトの「ドボ博」 東京インフラ解剖 大きな可能性を見つける旅の紹介があった。 
ちなみにとても面白い!!
i-Conもそうですが・・・ 「業界の変化の予兆」は既に始まり、その変革の速度はさらに加速していくだろう。

新東産業株式会社 営業・技術課 仲田昌弘
 



posted by 新東産業 at 09:00| 報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする